まず、ニオイの原因として挙げられるのが車内での飲食です。特に、お子様がいらっしゃるご家庭ですと、ドライブ中に、お菓子を食べたりジュースを飲んだり、ドライブスルーで食べ物を購入し車内でそのまま食べるケースも多いと思います。そのような際に、気付かないうちに食べかすがシートに付着し、それがニオイの原因になります。

次に、外気からの排気ガスのニオイ。外気循環に切り替えると外からの空気が入ってきますので、ほかのクルマの排気ガスが車内に取り込まれてしまいます。特に走行中に空調を外気循環にしているとガスが入ってきやすく、エアコンフィルターにもニオイが染み付いてしまいます。

喫煙も大きな原因のひとつ。吸っている本人は気付いていないケースも多いですが、染み付いたたばこのニオイはなかなか取ることができず、当然、エアコンフィルターにも染み付いてしまいます。紙タバコはもちろん、電子タバコでも特有の焦げ付くようなニオイが染み付いているケースがあるので、喫煙される方は注意が必要です。

最後に、人間の体臭もニオイの原因になります。狭い車内では汗や体のニオイを通常よりも感じやすいです。日常的に運動している方や、遊び終わったお子さまは汗をかいたまま乗車するケースが多く、シートが汗を吸収し、ニオイが染み付いてしまいます。

では、どのようにしたらニオイを予防することができるのでしょうか。まず、車内の換気が最も大切です。感染症予防対策で窓を開けて運転している方も増えていますが、走行中に気が付いたタイミングで窓を開けることで空気が入れ替わり、ニオイの軽減に繋がります。サンルーフが付いている場合はサンルーフを開けることも有効です。

排気ガスの対策には、外気循環を内気循環に切り替えるとよいでしょう。道路を走っていると他のクルマの排気ガスが入ってくるので、交通量の多い道路などでは内気循環にしておく方がベターです。しかし、ずっと内気循環のままですと、車内に二酸化炭素がたまり、眠気を呼び起こすこともあるので、定期的に外気循環と切り替えるか窓を開けるなどして空気の入れ替えをおこないましょう。
また、車内で結露した水が腐ってしまうと、エアコンから酸っぱいニオイがすることがあります。外気循環にするとその水を乾燥させることができるので、うまく使い分けることをおすすめします。車種によっては自動で内気と外気の切り替えができる車種もあるので、お気軽にスタッフにお問合せください。

空気清浄機を設置することもニオイ対策として有効です。プラズマクラスター発生機やナノイーが標準搭載になっている車種もあり、オプションでもご用意があります。また、各家電メーカーから車内用の空気清浄器が販売されていますので、そういった商品を後から設置することもできます。

手軽にできる対策として、ドラッグストアやカー用品店でも販売している消臭スプレーを活用するとよいでしょう。子どもの送迎から帰ってきたタイミングでスプレーするなど、定期的に消臭しておくことで、ニオイの染み付き予防に繋がります。

まず、消臭抗菌剤の使用です。クルマのメンテナンスで来られた方には必ずご案内する整備のひとつで、スプレータイプの溶剤を車内全体に噴霧し、シート、フロアマットなども含め車内全体を消臭抗菌します。実施すると2～3ヶ月ほど効果を感じることができます。

気になるエアコンのニオイには、エバポレータークリーナーがおすすめです。エバポレーターという外気から取り入れた空気を冷やす装置に、直接溶剤を吹きかけることで、空気を冷やす際に発生する結露水のニオイを抑えることができます。こちらも、実施すると2～3ヶ月ほどは効果を感じることができます。

染み付いてしまった頑固なニオイには、エアコンフィルターの交換がおすすめです。数年放置したフィルターは外気の汚れで真っ黒になっていたり、隙間にホコリや落ち葉が溜まっているケースが多く、ニオイの原因になっています。定期的な交換を推奨しており、だいたい1年に1回、または1万キロに1回のペースで交換をおすすめしています。